弦が緩んだ!ペグを回すときは

こんにちは!
気がつけばもう2月になりましたね。

今季の冬は雨の日が少なく、特に乾燥していますが、
木でできている弦楽器は湿気や乾燥に一段と影響を受けやすいため、気になるところ。

最近のレッスンではよく、
「練習しようと楽器ケースを開けたら、弦がびろんと緩んでいてびっくり!」
というお話を聞いたり、

「家を出る前までは大丈夫だったのに、レッスンに来ていざチューニングをしようとしたら弦が一気に緩んでしまった...」
という現象が起こっています。

特に初心者の方や、普段アジャスターを使ってチューニングをしている方は焦ってしまうことと思いますが...
ヴァイオリンの弦がどのように張られているのか、仕組みと気をつけるポイントを知っておけば大丈夫です!

ヴァイオリンの弦は4本。
ペグ(糸巻き)に穴が空いており、そこに弦を通しくるくると巻きつけてあります。

このペグも木でできており、ペグボックスという部分に差し込んであるだけなので
乾燥しているとペグ本体が収縮して、ペグボックスの穴から抜けやすくなることで弦が緩んでしまいます。

緩んだ弦を張り直す際、ペグを動かす時は
「穴に押し込みながら、少しずつ回す」ことが大切です。(以下画像、矢印の方向に押す)


回しても回してもペグが止まってくれずに、すぐ緩んでしまう!とお困りの生徒さんに代わって楽器をお借りすると、ペグを穴に押し込むことでほとんど解決します。

ペグが止まらないからといって、押し込まずに回しすぎてしまうと、弦が切れてしまう危険があるため注意です。

また、弦がびろーんと指板、駒から外れるほど緩んでしまった場合は、ペグ側だけでなく
・駒の溝に弦がはまっているか
・弦のボールやループ部分がきちんとテールピース側に引っかかっているか
…等も確認しながら、ペグを動かしていくことも大切です。
(以下画像はボール弦です)

また、ペグを動かしながら、弦を弾いて音を出し、
チューナー等で合わせる音を確認しながら行うこともお忘れなく…!
(ペグを回すことに必死になっていると、弦を必要以上に張りすぎてバチーン!と切れてしまいます)

いくら押し込んでもペグがなかなか止まらない場合は、一度弦を外してペグを抜き取り、穴との接地面にチョークを塗って止まりやすくする、という方法もあるようです。
(私自身の楽器にやった経験はないのですが…)
同様にペグに塗り、滑り具合を整える「ペグコンポジション」という商品もあります。
場合によっては、楽器屋さんで調整をお願いしたほうが良いこともあります。

また、楽器ケースの中に、ケース内の湿度を適切に保ってくれる「湿度調整剤」を入れておくことも大切です!

ペグを動かす調整、もちろん最初はコツがいりますし、小さいお子さんの場合は力加減が分からず難しい場合があるため、保護者の方にお手伝いしていただくのが良いですが、
いつでもご自身で直せるように、なるべくレッスンの中でも練習してもらっています。
一人でいじるのは怖い…という生徒さんは無理せず、一緒に慣れていきましょう!
ご自分の楽器の状態を知ることにもつながると思います^^

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